シアントー
- Klaa
- 2020年5月17日
- 読了時間: 3分
更新日:2023年8月16日
【เซียนท้อ】
初めてチェンマイを訪問したときにどうしても食べてみたくて市場を探し回った代物。エレファントキャンプへのプライベートツアーをお願いしたガイドの方にもどこで買えるか尋ねてみたのだが、聞いたこともないとの返答。現地の人も知らないなら、あきらめるしかないか?
ダメ元で、フルーツマーケットへ。iPhoneでタイの文字をみせながら数件あたるがどこも首を横に振られた。で、ついに、「ワロロットに置いてある店がある」との返答をもらう。

ロイクラトーンの真っ只中であったため、ワロロット市場の中は歩くのがやっとというほど多くの人でごった返していた。背負っていたバッグをお腹側に回し、物色し始めるが、なにせ、実物を見たことがない。表示はどれもタイ文字。しかも、手書き(フォントが変わっただけでどの文字だか分からなくなるのに)ときてる。美味しそうなドライドマンゴーを横目に、青果物コーナーに直進する。青物や果物が積まれた中におばちゃん(写真左下)が座っている一角がある。そのおばちゃんが見下ろし、手の届く位置辺りにそれらしきものを発見!手前に立っているおじさんにiPhoneを見せる。みつかった!シアントー!
とにかく、食べてみたかったので、おばちゃんにピースサインを示しながら「2つちょうだい」と伝えると、何やら見繕いながら、ビニル袋に2ヶ3ヶ4ヶ…と入れ始めた。おーっっっっっと!タイはkg単位での販売が基本だった。手書きされた値段は1kg当たりの値段。2kgは要らない。2個の “個” にあたるタイ語が分からん!隣りに立つ妻と自分を指さしながら、タイ語で「2」を繰り返すが伝わらない。そこで、「ここで食べたい」と言うと、おばちゃん皮を剥く仕草をしてくれてやっと思いが通じた。1ヶ20THB。ばらだと割高です。皮を剥いてむき出しのまま手渡された夢の果物を見つめながら、『手、洗いたいんだけど…うがいしたいんだけど…』と思いながらも、『新鮮なうちに食べた方がいい』が勝ったため店の隅へ2人して身を寄せ、かぶりついた。
果物ではない。私が知っている限り果物は多かれ少なかれみずみずしさを伴っている。かぼちゃの青臭さに似た香が鼻に抜け、口の中はゆで卵の黄身で満たされ、口の中の水分が全部持って行かれました、的な感覚で、その後に甘いねっとりとした生和菓子食感へと変化していく。“美味しい” か “美味しくない” かと聞かれたら、私は “美味しい” に手を上げる。でも、妻は「もう、いい」と半分残した。
炭水化物が豊富で100g当たりの炭水化物量はバナナ(タイはバナナも美味しい)が22.5g、ドリアン(新鮮なやつは本当に美味しい)が27g、サツマイモが31.5gであるのに対してシアントーは37gにも及ぶ。ビタミンA(0.32mg)やビタミンB(3.72mg)も豊富で、血糖値のコントロール、悪玉コレステロールの減少、糖尿病のリスクを減らす等の手助けをしてくれる、中年のおじさんにとってはありがたフルーツである。

これは、再訪の時に買って一人でにんまりしながらホテルの部屋で食べたものの写真。タイ文字にも慣れ、これは “シアントー” って読める。50THBね。剥いてあるものが袋に入って竹串が1本刺してある状態で売られていた。同じおばちゃんの所へ行き購入したのだが、覚えてくれてはいないよね…シアントーを食べて直ぐ歯を磨くと歯ブラシが山吹色に染まる。これは色素?それとも実そのもの?

初めての時は感動のあまり、写真も撮らずに食べてしまったので再会の時には忘れずに1枚。1つの果実に大きめの柿の種のような種が3~4個入っている。

ちなみに、実から取り出して裏側を見てみると、茶色のツルンからは想像も出来ない白っぽくて凸凹した表面が現れる。ちょっと変わった種。
こんな思いで探し当てた “シアントー” だったが、日本に帰り、ググってみると、何と沖縄には自生しているとのこと。“カニステル” の名前で流通されており、知る人ぞ知るミラクルフルーツ様の扱い。
た め い き
北海道では食べられないので、いいんだ。また、次回も買いに行くだろうな…
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